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こんにちは!
現役バリバリ金属加工のスペシャリスト、あきよしです!
今回はこのような悩みを解消するための記事になっています。
種類が多いからね!
じゃあ、わかりやすく解説するね♪
この記事では、切削工具の材質と選定方法についてわかりやすく解説していきます。
3分で読める記事になってるよ!
是非最後までよろしくお願いします!
バイトや切削工具の材質で大切なのは硬さと粘さ
切削工具に必要とされる基本的な要素は大きく分けて2つあります。
それは、
「硬さ」と「粘さ」です。
工具の硬さは被削材の3~5倍の硬さが必要とされています!
しかし、単純に「硬い」だけでは被削材に触れた瞬間など、ちょっとした衝撃で欠けてしまいます。
なのである程度の「粘さ」も必要になってくるのです。
でも「硬さ」や「粘さ」なんて専門家じゃないから分からないですよ!
そこだよね!
じゃあ、下の図をみてごらん♪
この図の通り、切削工具の中でも「ダイヤモンド」は硬さに非常に優れていますが粘さでは劣ります。
逆に「炭素工具鋼」は粘さに優れている反面、硬さでは劣ります。
このように、硬さと粘さは相反する関係で、両方を兼ね備えた材質を各メーカーが努力して開発に励んでいます。
こんなにたくさんの材質があるとどれを選べばいいのか迷います(汗)
じゃあ、各切削工具メーカーがメインにしている材質を参考に解説するね♪
切削工具で主に使用される材質の種類と解説
各メーカーが切削工具で使用している材質は主に6種類♪
■ 超硬合金
一般的に超硬と呼ばれている材質で、主成分は「タングステン(金属)」と「炭素」を結合した「炭化タングステン」です。
硬さと粘さのバランスがとても良く、これまでで最も多く使われている材質と言えるでしょう。
超硬合金は大きく「P」「M」「K」という3つに分類されます。
それぞれで適用できる被削材が変わってくるので注意しましょう。
P:炭素鋼、一般鋼材
M:ステンレス
K:鋳鉄、アルミニウム、鋼
材質名はM20とか書いてますね!
■ サーメット
サーメットはセラミックス(ceramics)とメタル(metal)の複合素材を意味しています。
それぞれの頭文字をくっつけてできた名称だよ!
超硬合金に比べて高温に強い炭化チタン(TiC)と窒化チタン(TiN)を含有しているので高速切削に適していると言えるでしょう。
■ コーティング
コーティング工具とは、超硬合金やサーメットを母材として表面に薄い膜をコーティングした工具になります。
コーティングの目的は母材の性質を補うことで、硬さや耐凝着性、耐摩耗性などの効果が得られます。
無垢の状態の超硬合金は銀色をしていますが、コーティングをした工具は金色や赤色など鮮やかな色をしているのが特徴です。
コーティングの方法はCVD法とPVD法の2種類があります。
CVDコーティング
CVD法(Chemical Vapor Deposition)とは化学反応によって被膜させる技法です。
高い靭性(粘り強さ)を有し、耐欠損性に優れています。
PVDコーティング
PVD法(Physical Vapor Deposition)とは金属のイオンを表面にぶつけて被膜させる技法です。
母材の組織が緻密で靭性が高いため精密刃先形成が可能。
小物部品や溝入れなどの精密加工に適しています。
■ セラミック
セラミックは高温に強く、科学的安定性に優れる金属酸化物や炭化物、窒化物などを焼結させた工具です。
優れた耐熱性及び科学的安定性により超硬合金工具を上回る高能率加工、高速加工を実現。
あらゆる加工用途に合わせて種類が用意されています。
- アルミナ系セラミック:鋳鉄の高速加工が可能
- アルミナ - 炭化チタン系セラミック:高硬度材の加工が可能
- 窒化ケイ素系セラミック:鋳鉄の湿式荒加工が可能
■ CBN(立方晶窒化ホウ素)
CBNは「Cubic Boron Nitride」の頭文字を取った略称で立方晶窒化ホウ素を意味します。
窒素(N)とホウ素(B)からなる人工化合物で、ダイヤモンドに次ぐ硬さをもっています。
ダイヤモンドに比べて耐熱性に優れているのも特徴(1000℃までは安定している)で、更に鉄とは反応しにくい性質を持つため、以下の材質の加工に適しています。
■ ダイヤモンド
ダイヤモンドは現存している物質の中では最も硬い物質です。
熱伝導率が高く、チップが熱を持ってもすぐに放出することができる材質でもあります。
ただ、熱が600℃に達すると鉄と化学反応を起こすため、鉄系金属の加工には向いていません。
なるほど~!
じゃあ、どの材質がどのワークに適しているのですか??
任せて!
最後に一覧表でわかりやすく見せるね♪
被削材に対して切削工具を選定する時の材質の選び方
刃物の材質を選定する時は、
① 使用するワークの材質を見る
② 荒加工なのか仕上げ加工なのか?
上記二つを押さえてから、切削工具の適した材質を選びましょう。
何個か候補が決まりました♪
これでおおもとの材質は決まりました。
あとはコーティングやサーメットなどそれぞれでも各メーカーでたくさんの種類があるので、カタログを調べたり、工具メーカーに聞いたりして絞っていきましょう。
営業さんに頼めばサンプルを貰えることがあるので、まずは無料で試してみよう♪
相性が最高の材質を見つけるぞ!
まとめ:旋盤で使うバイトや切削工具の材質と選定方法
ここまでいかがだったでしょうか?
加工で高品質のものを作るには被削材に適した環境、適した条件、適した切削工具が必須です。
特に切削工具の選定は、各工具メーカーが日々努力し、新しい工具がどんどん発売されています。
新しいからと言って高額なわけでもないので、この記事の表を活用しながら新しい工具にどんどんチャレンジしていきましょう!
大きな成果が出ることを期待してますよー!
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最後に…
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